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家庭養護のあり方の基本(里親及びファミリーホーム養育指針)

里親及びファミリーホーム養育指針 抜粋

【家庭養護のあり方の基本】

(1)基本的な考え方(家庭の要件)
・家庭は子どもの基本的な生活を保障する場である。

 家庭のあり方やその構成員である家族のあり方は多様化してきているが、

 子どもの養育について考慮した場合、家庭には養育を担う上での一定の要件も存在する。

・社会的養護における「家庭養護」は、次の5つの要件を満たしていなければならない。

①一貫かつ継続した特定の養育者の確保
・同一の特定の養育者が継続的に存在すること。

・子どもは安心かつ安全な環境で永続的に一貫した特定の養育者と生活することで、

 自尊心を培い、生きていく意欲を蓄え、人間としての土台を形成できる。

②特定の養育者との生活基盤の共有
・特定の養育者が子どもと生活する場に生活基盤をもち、

 生活の本拠を置いて、子どもと起居をともにすること。

・特定の養育者が共に生活を継続するという安心感が、養育者への信頼感につながる。

 そうした信頼感に基づいた関係性が人間関係形成における土台となる。

③同居する人たちとの生活の共有
・生活の様々な局面や様々な時をともに過ごすこと、

 すなわち暮らしをつくっていく過程をともに体験すること。

・これにより、生活の共有意識や、養育者と子ども間、

 あるいは子ども同士の情緒的な関係が育まれていく。

 そうした意識や情緒的関係性に裏付けられた暮らしの中での様々な思い出が、

 子どもにとって生きていく上での大きな力となる。

・また、家庭での生活体験を通じて、子どもが生活上必要な知恵や技術を学ぶことができる。

④生活の柔軟性
・コミュニケーションに基づき、状況に応じて生活を柔軟に営むこと。

・一定一律の役割、当番、日課、規則、行事、献立表は、家庭になじまない。

・家庭にもルールはあるが、それは一定一律のものではなく、暮らしの中で行われる柔軟なものである。

・柔軟で相互コミュニケーションに富む生活は、子どもに安心感をもたらすとともに、

 生活のあり方を学ぶことができ、将来の家族モデルや生活モデルを持つことができる。

・日課、規則や献立表が機械的に運用されると、子どもたちは自ら考えて行動するという姿勢や、

 大切にされているという思いを育むことができない。

・生活は創意工夫に基づき営まれる。そうした創意工夫を養育者とともに体験することは、

 子どもの自立に大きく寄与し、子どもにとって貴重な体験となる。

⑤地域社会に存在
・地域社会の中でごく普通の居住場所で生活すること。

・地域の普通の家庭で暮らすことで、子どもたちは養育者自身の地域との関係や社会生活に触れ、

 生活のあり方を地域との関係の中で学ぶことができる。

・また、地域に点在する家庭で暮らすことは、親と離れて暮らすことに対する否定的な感情や

 自分の境遇は特別であるという感覚を軽減し、子どもを精神的に安定させる。

 

 

 

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