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自立支援計画の策定(里親・ファミリーホーム)千葉市

Zidonetです。

 

※R3.5.21、以下一部内容修正しました。

 

 

令和3年度、

千葉市児童相談所は、里親家庭やファミリーホームで

生活する子どもたちが安定した生活を送ることができるよう、

「自立支援計画」の策定にいよいよ乗り出すそうです。

 

 

厚生労働省「子ども・若者ケアプラン(自立支援計画)ガイドライン」

https://www.mhlw.go.jp/content/000348508.pdf

 

 

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【里親及びファミリーホーム養育指針】

 

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/syakaiteki_yougo/dl/yougo_genjou_09.pdf

 

 

厚生労働省「里親及びファミリーホーム養育指針」によると、

 

児童相談所は、子どもが安定した生活を送ることができるよう

自立支援計画」を作成し、養育者はその自立支援計画に基づき養育を行う。

 

とあり、

この自立支援計画には、

 

子どもが委託される理由や育ってきた環境、

養育を行う上での留意点や委託期間、実親との対応などが記載されているので、

気になることは児童相談所に相談し、必要に応じて説明を受け、

見通しを確認しながら、より子どもやその家族のことを理解する。

 

とも書かれています。

 

また、指針内「記録と養育状況の報告」という項目では、

受託した子どもの養育状況を適切な文言で記録を書くことや報告することを通して、

 子どもや子どもに関係する状況に対する理解を深め、

 また、養育者自身が養育を客観的に振り返ることができる。

記録は子どもが家庭引き取りになる場合は、実親にとって子どもを理解する手段となり、

 養子縁組をする場合は、成長の記録の一部となる。

子どもの課題や問題点などだけでなく、できていること、良いところ、

 成長したところなど、ポジティブな側面も記録することは、

 子どものより正確な理解を促すことにもなる。

子どもが行動上の問題を起こす場合もあるため、問題が生じた背景や状況を記録し、

 児童相談所から適切な支援を受ける。

子どもの変化や状況を児童相談所に伝え、児童相談所と一緒に定期的に自立支援計画を見直す。

 

などとも記載されています。

 

 

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本日、千葉市児童相談所主催による

千葉市ファミリーホーム連絡会」が、

ZOOMと対面のハイブリッド形式で行われました。

 

内容はその「自立支援計画の策定について」と「各ホームの情報交換」です。

 

 

ファミリーホーム版「自立支援計画」の策定について、

 

作成者はファミリーホームとのことです。

 

各ホームに、経験豊かな児童養護施設や乳児院の

 里親支援専門相談員さんが補助者としてつきます。

 

 

作成の流れとしては、

 

児童相談所から

①児童記録表 ②児童福祉士意見 ③心理所見 ④援助指針 ⑤その他必要な物

 

などが資料として各ホームに提供され、

それらをもとにファミリーホームが自立支援計画書を策定していくとのことです。

 

ここで重要なのは、

 

年齢等に応じて、作成段階で「子どもと話し合う機会を必ず設ける」

とされているところです。

 

子どものアドボカシーという言葉を最近よく耳にしますが、

子どもの声を聴き、子どもの権利を守ることが一番重要だという視点からです。

 

子どもたちが自信を持って、

自分の気持ちや願いを話せるようにすること。

 

自分の知らないところで、

知らない大人たちだけで色々なことが決まり、

「自分が人生の主役ではない」と感じることがないよう、

 

子どもの声を反映させ、一緒に計画書を作成することが、

この計画書の初めの一歩となります。

 

 

その他、計画書(案)には「家族交流の様子」等の記載事項があります。

 

作成、運用に関しては、細かな部分で配慮が必要となります。

 

 

 

作成にあたり、今後色々と課題もあるかと思いますが、

子どもたちにとって自立へ向けた大事な計画となるので、

時間をかけて各所の力を借り、連携しながら丁寧に取り組みたいと思います。

 

 

これらの書類の管理には、

鍵のかかる書庫に保管するなど厳重な対応が必要となります。

 

それ以外にも、

閲覧できる職員をあらかじめ限定しておいたり、

学校等所属機関を含む第三者に見せない、渡さない。

 

なおかつ、保管している書類が紛失していないか

定期的な確認を要したりすること。

 

 

ファミリーホームは、施設と家庭の良いところを合わせ持つ反面、

制度の整備が進むにつれて施設的に整えなければならないことも出てくるようで、

その方向性で良いのか、困惑する部分もあります。

 

 

これらの徹底されたルールも全ては

子どもたちの安全・安心を守るために繋がることだと考えます。

 

 

また、計画を立案するからには、

家庭養育の中で計画の実行、評価、再計画など

PDCAサイクルを進めることになるかと思います。

 

 

目の前の養育を必要とする子どもについて、

養育者がどのような視点・想いで、

どの部分を切り取って情報としてまとめるのか。

 

 

誰が、どのように、誰を「評価」するのか、

などわからない点が私たちにはまだ沢山あります。

 

(統一した策定の流れや書式はなく、

各市町村に一任されているようです)

 

 

 

 

児童相談所、施設の里親支援専門相談員と私たちで連携をとり、

計画を立案することで子どもたちが安心して暮らし続けるためのプラスになるように、

日々の養育を振り返る機会となり養育者の気持ちが少しでも軽くなるように、

定められた書類を整備すること、それ自体が目的とならないように、

 

各所と連携しつつ、

出来る限りのことをしていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

ファミリーホーム版自立支援計画の策定について(案)【千葉市】

 

作成担当:ファミリーホーム

作成補助者:里親支援専門相談員

作成の流れ:

 ①児相から提供のある資料や現在の生活状況を踏まえ、

  この1年の目標を決める。その際、年齢等に応じて、子どもと話し合う機会を必ず設ける。

  必要に応じて、児童相談所職員にも相談する。

 ②自立支援計画表を作成する。

 ③完成した計画表の写しを児童相談所に提出(原本はFHで保管)

策定回数:年1回以上

 ・令和3年度は特に定めない。

 ・以後は、可能な限り7月までに策定できるようにする。

その他

 ・援助指針そのものに変更の必要があると考える場合には、児童相談所に相談する。

 

 

 

【参考】

~介護保険におけるケアプラン作成の流れ~

 

インテーク(初回面接)

アセスメント(情報収集)

ケアプラン原案の作成

サービス担当者会議

ケアプラン原案の修正・再提案・同意

ケアプランの交付

モニタリング

アセスメントへ戻る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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