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虐待が起きる3つの原因~愛しているのに虐待してしまうってどういうこと?~

【虐待が起きる3つの原因】

愛しているのに虐待してしまうってどういうこと?

 

コロナ禍が始まり、

外出自粛要請が出ていた期間も多かった去年1年の間に、

 

全国の警察が児童虐待の恐れで児童相談所に通告した

18歳未満の人数は10万6991人となり過去最多となっています。

 

これは身体的な虐待だけでなく、

心理的な虐待(親の暴言や、暴力を目にして心に傷を負ってしまう)も含まれています。

 

おおよその比率で言うと

身体的な虐待が27%、

心理的な虐待が73%です。

 

 

このような虐待を減らすため様々な対策がなされる中、

今回注目したいのは埼玉県和光市にある

「理化学研究所親和性社会行動研究チーム」のチームリーダー、

脳科学者黒田公美氏が行っている

「虐待の原因を最新の脳科学によって突き止めようという研究」です。

 

この研究によって「子どもを愛しているのに虐待してしまう」

という養育者の声や、

 

「虐待の原因」ともいえる3つの状況が浮かび上がってきたそうです。

 

それはどんなものなのでしょうか?

 

今回は黒田氏の研究レポ―トを元に、

虐待の原因について考えていきたいと思います。

 

 

【虐待が起きてしまう3つの要因とは?】
虐待の原因を知り子どもを助けるためには、

まず虐待の加害者についての理解を深めることがどうしても欠かせません。

 

子どもを助けると同時に養育者を助ける必要があるからです。

 

そうしなければ虐待を減らすことは難しいに違いありません。

ではどんな要因によって虐待は始まってしまうのでしょうか?

 

 

(1)自分が虐待された経験を持っている
虐待の加害者になった養育者の中には、

自分も虐待を受けてきた人が多くいることがわかっています。

 

「普通の子育てが分からずに初めての育児に疲れていた」

「自分が”しつけ”として親から受けていたことを子どもにすると、虐待だと言われる」

 

など様々な本音を聞くと養育者の側がまずSOSを出していることが分かります。

残念ながら現在の児童相談所では子どもを助ける体制はあるものの、

子どもを育てる養育者を十分に助けるための体制は不足している状況が見られます。

 

”現在虐待されている子ども”だけでなく、

”過去に虐待されていた子ども”である養育者へもっと手が差し伸べられれば、

結果的に子どもたちの虐待も減る可能性が高くなってくるはずです。

 

 

(2)精神疾患(依存症などを含む)を持っている
精神疾患によって医療機関にかかって治療している患者数は

平成29年時点で400万人を超えており、

その数は年々増加の一途をたどっています。

 

精神疾患の中にはうつ病や不安障害、統合失調症といったものから

アルコール依存症など様々な病気があります。

 

親がこのような疾患で苦しんでいる場合、

やはり子どもも虐待に苦しむ可能性が高くなります。

 

例えば親から直接暴力を振るわれることもあり得ますし、

親の自傷行為や自殺未遂行為などによって心理的な傷を受けることも考えられます。

 

このような時に子どもは親が病気だとは認識できず、

元気ではないのは自分のせいなのではないか…と思って悩んでしまいがちです。

 

ですから精神疾患を抱えた親から逃げることも否定することもできず、

SOSを出すこともできない子どもたちがたくさんいるのが現状なのです。

 

 

(3)子育てが難しくなりやすい環境にいる
さらに配偶者との関係、子どもの人数、子育てを助けてくれる人の有無など、

養育者を取り巻く環境によっても虐待が生じやすくなってしまいます。

 

例えばこのような話は珍しくありません。

夫は暴力的でよく怒る人です。

 

避妊に全く協力してくれず、

夫のせいで子どもの数が多くなってしまっているにもかかわらず、

子どもが泣いているとイライラして子どもにも妻にも暴力をふるいます。

 

妻はこのような家庭環境を誰かに相談することもできず

一人で子どもたちを守ろうと問題を抱え込んでしまった結果、

限界を超えてついに自分が泣き止まない子どもに暴力をふるってしまう…

というような状況です。

 

本当は子どものことを愛していて、

幸せな家庭を築きたいと心から願っているにもかかわらず、

自分が育った環境や精神疾患、周囲の環境などによって

一番大切なことを見失って子どもを虐待してしまう人は大勢います。

 

特に子どもを虐待してしまった結果、

罪に問われている養育者は、

今回考えてきた3つの要因全てが当てはまっているケースが非常に多いのです。

 

このコロナ禍で他の家族や友人との社会的な距離が広がっている今、

普段の生活よりもさらに他の人に助けを求めづらい、

または他の人が危険な状況に気付きづらい環境が出来上がってしまっています。

 

このような中で、

養育者の見えないSOSに気付き、

子どもを虐待する段階にまで進んでしまわないようにサポートできるかどうかは、

現代社会の非常に大きな課題だと言わざるを得ません。

 

 

【まとめ】

今回は、虐待の加害者の例をよく調べることによって分かってきた

「虐待が起きてしまう3つの要因」についてご紹介してきました。

 

もちろんこれがすべての虐待の原因という訳ではありません。

しかしこの3つだけをとり上げてみても、解決が非常に難しいのも確かです。

 

虐待の加害者が”悪”で、

子どもを加害者から助けるのが”善”

 

という簡単な問題ではないからです。

 

 

ではどのようにさらに養育者である親を支援することができるのでしょうか?

それはまた次回の虐待関連記事で取り上げていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

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